2009年12月18日

「実験と料理」蔦谷 匠

実験と料理は似ていると思うんです。

■プロトコルがあって、仮説と、得られるデータを
思い浮かべながら、実験計画をたてる。
効率よく進めるため、作業ステップを並行したり、
小さな自分なりの工夫をしたりする。
ひとつひとつは単純なようで、
それでも意味のある作業だから、気が抜けない。
実験がうまくいけば、きれいなデータが得られて、
仮説をより洗練されたものにすることができる。

■レシピがあって、できあがりを
思い浮かべながら、調理手順を考える。
コンロを2台使ったり、待ち時間に皿を並べたりして、
短い時間で手早くやってしまいたい。
野菜の切り方は少しくらい雑でも良いけれど、
味付けなんかはしっかりしないといけない。
できあがれば、おいしい食事が待っている。

…学部の卒業研究では、毎日、
分子生物学の実験ばかりしていました。
でも、分野を変えた大学院では、
それほど実験をしません。
院からは一人暮らしも始めました。
今では、ピペットの感触を懐かしみながら、
さい箸片手に味の実験をする毎日です。